道具を使う、スクレーパー

 

2023年12月29日(金)

これが愛用のスクレーパー
  • 体験型

 子どもの頃、小出川の近くでさんざん遊んだ妻のみゆきさんがうらやましい。ぼくは仙台の都会っ子生まれ。父親はおよそおもちゃを何でも買ってくれた。高度成長期。おもちゃは高価。電池を入れれば自動的に動いてくれるという受け身エンターテイメント系のもの。自分では努力しないで遊べるものだ。

 そんな自分だったけど、家がだんだんうまく行かなくなり引っ越しが多くなる頃、引っ越しに伴い友達の居ない時期、鉄棒や自転車が出来るようになっていった。こちらの遊びは自分の努力で能力を獲得していくもの。

茅ケ崎に越してからは田舎ライフ。両親が離婚してからは、そうそう潤沢におもちゃが手に入ることも無くなり、逆に友達と外でたくさん遊ぶことになった。

けん玉、メンコ、ビー玉、竹ひごの飛行機、釣り、そういった技術系のものにはめぐり合わなかった。なのでいまだにそれらが出来ないことについてちょっと引け目を感じて居る。

モノが無い分、自分で工夫することが出てくる。

泳げなかったぼくは、友達に泳ぎを教わった。それからえぼしクラブだな。そして当時は10円で行けるプールに通った。フロートというマットのような四角い浮袋。これにガラスの水中眼鏡が自分の宝だった。これで散々遊んだので、使い方を覚えた。

自転車を自分でいじったのも役に立っているだろう。自分でいじることで、構造や加減が分かってくる。

  • 手を動かせ!

たまたまエヴァンゲリオンアマゾンプライムで見ていた。「理屈じゃなくて手を動かせ!」という台詞。

 考えてばかりで行動が伴わないってこと。

「体験学習」2000年頃しきりに言われた。野外活動に関心が寄せられた。しかし、それはいつの間にか消えてしまった。何かを身につけるには愚直なくらいの練習がいる。タブレットで映像を見て「分かった」としてしまう教育は果たして、教育と呼べるのだろうか?

  • スクレーパー

「スクレーパー」とは工具のことです。先端がヘラ状になっており、対象物についているものを剥がすときに使用します。主に古い塗装、パッキン、汚れやゴミを取るために用いられます。スクレーパーにはさまざまなタイプがあり、先端の幅が広がっているものや刃を装着しているものもあります。(引用)

 ぼくが初めて見たのは駅の構内。はき捨てられたガムをそのへら(スクレーパー)で丹念に剥がしている姿だった。このスクレーパー。片手で持ち、硬い金属で出来て居て、これをうまく角度を変えたり力の入れ具合を変えたりしながら、シール状のものを剥がす。削る。これも慣れなんだろうけど、微妙なコントロールがやっていて楽しい。台所の防水用の銀シールはかなり固着が強く、また劣化していて簡単には剥がれないのだがこのスクレーパーで根気よく剥がした。固定のファンヒーターの太いパイプもスクレーパーを当ててハンマーで叩き切断ん出来た。スクレーパーって道具なかなか応用範囲が広い。手を使わないとね。